ユウリと申します。私は育休中に保育士試験に一発合格して、保育士資格を取得しました。
「社会人や主婦が保育士になるにはどうしたらいいの?」
この記事では保育士資格の取り方をわかりやすく解説します。
忙しい社会人・主婦の方のために、最短ルートで効率よく保育士資格を取得する方法をお伝えします。
目次
保育士資格を取る方法はふたつ!保育士養成学校を卒業するor保育士試験に合格する
保育士資格は国家資格であり、取得するにはふたつの方法があります。
- 厚生労働大臣の指定する保育士を養成する学校(大学・短大・専門学校など)を卒業する
- 保育士試験に合格する
1 保育士養成学校を卒業する
「保育士養成学校」を卒業すれば試験を受けなくても保育士資格は取得できます。
保育士養成学校の種類は「大学」「短大」「専門学校」の3つです。
保育士養成学校の中には幼稚園の先生の免許も同時に取れるところもあります。
学校の一覧は厚生労働省のホームページを確認してください。
2 保育士試験に合格する
保育士養成学校を卒業せずに、試験に合格して保育士資格を取得する方法もあります。
「養成学校に通うのは時間とお金がかかるからちょっと…」という方は、保育士試験にチャレンジしてみましょう。
保育士試験の受験資格
ただし、保育士試験は受験資格のある人しか受けることができません。
受験資格は保育士養成協議会のホームページで確認してください。
〇 短大・短大・専門学校(2年以上)を卒業した人
保育とは関係のない学部を卒業した方でも、すべての人に受験資格があります。
※大学を中退していても、2年以上在学し62単位以上修得済みであれば受験資格があります。
〇 高校を卒業した人
2年以上かつ2880時間以上児童等の保護または援護に従事した勤務経験が必要です。
〇 中学を卒業した人
5年以上かつ7200時間以上児童等の保護または援護に従事した勤務経験が必要です。
保育士になるためのルート
短大・大学・専門学校を卒業した人の最短ルートは試験合格
短大・大学・専門学校を卒業した人は、勤務経験がなくてもすべての方に受験資格があります。
保育士養成学校は卒業までに最低2年かかるので、保育士試験に合格して保育士になるのが近道です。
社会人・主婦でも保育士試験に合格することはじゅうぶん可能です。
保育士試験の勉強にかかる時間は3カ月~1年間。かかる費用は1万円~7万円です。
高卒の方の最短ルートは通信制の短大を卒業
高校を卒業した方は保育園などの施設(※)で2年以上働いた経験がないと保育士試験を受けることができません。
・ 保育所(利用定員20名以上)
・ 保育所型認定こども園
・ 幼保連携型認定こども園
・ 児童厚生施設(児童館) など
年数 | 費用トータル | ||
---|---|---|---|
通学 | 大学 | 4年 | 300万円~ |
短大 | 2年 | 200万円~ | |
専門学校 | 2~3年 | 200万円~ | |
通信 | 大学(通信制) | 4年 | 80万円~ |
短大(通信制) | 2年 | 40万円~ |
中卒の方の最短ルートは、高卒認定試験合格したあと保育士養成学校を卒業
中卒の方が保育士になるルートはやや険しくなります。考えられるパターンは3つ。
① 高卒認定試験に合格→2年間勤務→保育士試験→保育士
② 高卒認定試験に合格→保育士養成学校を卒業→保育士
③ 勤務経験5年間→保育士試験→保育士
①は高卒認定、保育士試験という2つの試験を突破しなければならないためハードルが高いです。
おすすめは②ですね。
高卒認定試験と保育士試験の合格率をくらべると、高卒認定が約40%、保育士が約20%です。
保育士試験よりも高卒認定試験の方が合格率が高いため、②の方が有利です。
高卒認定を取ったあとは高卒の方と同じで、費用が安く通学の手間がない通信制の大学・短大を卒業するのがおすすめです。
つまり、高卒認定を取ったあと、通信制の短大を卒業して保育士になるのが最短ルートです。
【短大・大学・専門学校を卒業した人】
- 保育士試験に合格して保育士になる(3カ月~1年)
【高校を卒業した人】
- 通信制の短大を卒業して保育士になる(2年)
【中学を卒業した人】
- 高卒認定を取ったあと、通世院生の短大を卒業して保育士になる(3年~)
保育士養成学校に通う人は最大月5万円の貸付制度が使える
と思った方、お金のことがご心配でしたら、「保育士修学資金等貸付制度」を利用することもできます。
保育士修学資金貸付制度とは、保育士養成学校に在学し、卒業後に保育士として働く意思のある方への貸付制度です。
・修学資金 月額5万円以内(原則2年間)
・入学準備金 20万円以内
・就職準備金 20万円以内
保育士試験の内容
保育士試験は「筆記試験」と「実技試験」があります。
【筆記試験】
9科目すべて6割以上得点した者が合格です。
科目名 | 問題数 | 満点 | 合格点 | 試験時間 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
1日目 | 1 | 保育の心理学 | 20問 | 100 | 60 | 60分 |
2 | 保育原理 | 20問 | 100 | 60 | 60分 | |
3 | 児童家庭福祉 | 20問 | 100 | 60 | 60分 | |
4 | 社会福祉 | 20問 | 100 | 60 | 60分 | |
2日目 | 5 | 教育原理 | 10問 | 50 | 30 | 30分 |
6 | 社会的養護 | 10問 | 50 | 30 | 30分 | |
7 | 子どもの保健 | 20問 | 100 | 60 | 60分 | |
8 | 子どもの食と栄養 | 20問 | 100 | 60 | 60分 | |
9 | 保育実習理論 | 20問 | 100 | 60 | 60分 |
【実技試験】
3分野から2分野を選択し、2分野とも6割以上得点した者が合格です。
音楽表現に関する技術 | 幼児に歌って聴かせることを想定して、課題曲の両方を弾き歌いする |
---|---|
造形表現に関する技術 | 保育の一場面を絵画で表現する(45分) |
言語表現に関する技術 | 3歳児クラスの子どもに「3分間のお話」をすることを想定し、子どもが集中して聴けるようなお話を行う |
保育士試験は難しいの?合格率は2割です
保育士試験の合格率はおよそ2割です。しっかり勉強しなければ受からない試験といえます。
ただ、それほどの難関資格かというと、そうではありません。
保育士試験の合格率が低い理由は5つです。
- 筆記試験の科目数が多い(9科目)
- 合格率は9科目一発合格した人の割合なので低く見える
- 難しい科目(社会的養護と教育原理のセット、社会福祉)を落とす人が多い
- 受験者が試験に受かるための勉強をしていない
- 実技試験の対策をしっかりしていない
保育士試験はしっかり対策すれば受かる試験です。保育士の合格率が低い理由をくわしく知りたい方はこちらの記事を読んでください。
保育士試験の受かる勉強法とは?ベストな勉強法は独学か、通信か
保育士試験に合格するためには、自分に合った勉強法をすることがとても大切。
試験の勉強法は2つです。
- 市販のテキストを買ってきて独学で勉強する(1万円~)
- 保育士の通信講座で勉強する(5万円~)
ベストな勉強法は人によって違います。それぞれメリット・デメリットがありますので、独学か通信講座か迷っている方はこちらの記事を読んでください。
独学で合格したい方へ 3カ月間勉強して一発合格をめざす!
筆記試験に独学で合格することも十分可能です。私は実際に3カ月間だけ勉強して、保育士試験に一発合格しています。
筆記試験に独学で合格するポイントを知りたい方は、こちらの記事を読んでください。かなり実践的な方法も書いてあります。
科目別攻略法についてまとめています。どんな科目があるのか、どのように攻略するのか知りたい方はこちらを読んでください。
実技試験は対策すればだれでも合格できる
よく勘違いしている方が多いのは、「保育士はピアノが弾けないとなれない」ということです。
保育士試験はピアノが弾けなくても大丈夫です!
筆記試験は「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の中から2つの分野を選択すればよいので、「造形表現」と「言語表現」を選択すればピアノを弾かなくて済むからです。
実技試験は勉強すれば誰でも受かる試験です。実技試験のくわしい内容や対策法についてはこちらの記事を読んでみてください。
https://lifeworkshare.com/entry/hoikushi-jitsugishiken/
保育士はそれほど取るのが難しい資格ではありません。
今の日本は保育士が足りないので、国としても「なんとか保育士を増やしたい」と思っています。
保育士として働いてみたいと思ったら、ぜひチャレンジしてみてください!